誰もが理解したいFX 比較
たとえば、花王やイトーヨーカドーのマーケティングカに広告代理店が対抗できるのだろうか。
自らの商品の売上を随時チェックして分析できるシステムを持たない代理店が同じ土俵で勝負して勝てるはずがない。
しかもそのPOSシステムでも知ることができるのは、昨日から今日までの顧客であり、明日の消費者は予想できない。
マーケティングはアメリカで発達し、日本はそのノウハウを受け入れてきたが、もうアメリカモデルは通用しない。
アメリカへのキャッチアップ段階が過ぎ、日本の消費者は独自の消費行動を取り始めた。
その種の機能的・分析的マーケティングを追求しても、「心と体の満足」を求める時代には役に立たなくなっている。
かつての広告界の御本山マジソンーアベニューを見ていると、アメリカの広告代理店が失敗したのがよくわかる。
芸術家やチンドン屋さんが引退し、ビジネスースクール出身の財務屋さんが、広告界を乗っ取ってしまった。
カンやヒラメキよりも調査分析、アイデアよりもコンセプト、創造的アプローチに代わって、科学的アプローチになってしまった。
たいへんびっくりしたが、広告がもし当たらなかったら代金を返すという代理店まで現れた。
過度の合理主義である。
広告には、だれかがいったように、格別効いた広告もないけれど、効かなかった広告もない。
フランスの哲学者、アランがいみじくも看破したように「製造は科学で販売は魔術」なのに、広告を科学的にやりすぎて、結局のところ広告代理店の命を縮めている。
「心と体の満足」は合理的には計れない。
感性と創造力の領域に属する。
一方で、時代が不透明だとか、コンセプトがない、あるいは未来が見えないとよくいわれる。
このコンセプトという言葉もできれば使わない方がいいのではないか。
いわゆるコンセプトという言葉はアメリカから入ってきた。
アメリカには黒人もいれば白人もいる。
イタリア系もプエルトルコもいて、コンセプトを統一しなければ議論をしても、どこ走っていくかわからなくなってしまう。
アメリカでは、それぞれの人種の思想、価値の違いが大きく、かつ個人主義であるために、何をやるにしても前提となる概念(コンセプト)を定めなければ、話が前に進まない。
一方、日本は単一民族といわれる。
個人主義ではなく、むしろ集団主義で、個々人の差異が明瞭でない。
察しの文化の民である。
そんな民族を相手にコンセプトーアプローチをつくると、かえって思考と感性の幅が狭まってしまう。
広告代理店も一般の企業も、案議書を上に通したり説得するのに便利だから、コンセプトを使っただけのことである。
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